こんにちわ。
身体と動きに『軸をつくる』ボディワークスタジオ
BASE Conditioning Laboの山辺です。
『楽に動かすのか?速く動かすのか?』
タイトルにもある
『楽に動かすのか?速く動かすのか?』
具体的にこんな状況をイメージしてみてください。
【公園に生えている木の枝を折る】
この場合、一本の棒を両手に持って
『エイッ』って折る場合ではなく
地面から生えている『木』の枝を折る場合を
イメージしてみてください。
クオリティの下がり方に一抹の不安を覚えますが
おそらく、これで皆様が一様に同じイメージを
抱いて下さったのではないでしょうか 😆
この枝を折る場合
【あなたならどの辺をもって折りますか?】
というのが今回のテーマです!
こんなイメージですね。
もし『A』を選んだなら
相当、腕力に自信のある方か
人と同じことはしたくない!という天邪鬼な方だと思います。
なぜ『B』の方が楽なのか?
ほとんどの方が無意識的、経験的に
『B』を選んだのではないでしょうか?
なぜ、ほとんどの方が『B』を選んだのか
考えてみましょう。
経験的に考えれば
『枝の付け根から遠いところを持った方が
楽に折れるから』
と説明する事ができますが
実はこれが前回の内容で出てきました
『力のモーメント』で説明が出来るんです。
力のモーメントとは
『力のモーメント』とは『物体を回転させる力』
だった事は覚えていただいてますでしょうか?
今回の『枝を折る』という作業において
何が回転しているのかというと、こういう事です。
枝の付け根を支点に
回転するように動いています。
その枝を回転させるように力を加えて
折るわけですね。
で、今回の問題は【どこに力を加えるのか!】
という事です。
これを物理的に考えると
【支点からどの距離にどれだけの力を加えるのか】
という事になります。
この支点から力を加えた部分までの距離の事を
モーメントアームと呼びます。
釣り合い
少しだけ話題を変えましょう。
『?kgには何キロのオモリを吊るせばこの棒は釣り合った状態をキープできるでしょうか?』
小学校か中学か高校の時にやりましたね!
支点からオモリを吊るした点までの距離と
吊るしたオモリの重さをかければいいんでしたね!
この場合
支点から左側が
5(㎝)×3(kg)=15
になりますので。
15(㎝)×?(kg)=15
に成ればいいので
吊るすオモリの重さは1kg
という事になります。
この支点からオモリを吊るす点までの距離も
ある意味モーメントアームという事になります。
何が言いたいのかというと
モーメントアームが長くなれば長くなるほど
少ない力で物体を回転させる事ができるという事を
理解していただきたいのです。
そこで今回、問題にしているのはこれでしたね。
“『A』と『B』どちらの方が楽に折れるのか?”
多分『B』の方が楽に折れるという事はイメージできると思いますよね!
という内容でした。
今回やった内容で
『なぜ楽なのか?』
という事を説明してみてください。
もちろん『モーメントアーム』
という言葉を使っていただければ嬉しいです。
僕なりの言葉で説明するなら
『A』よりも『B』の方がモーメントアームが長くなるので
より少ない力で枝を折る事ができるから、
『B』の方が楽に折れる
という感じで説明します。
やっと戻ってまいりました!肩関節のインナーとアウター!
このイラストを覚えていただいておりますでしょうか?
久しぶりに登場しました。
そもそもこれの話をしてたんです。
もう分かりますよね!
以前、
インナーマッスルは求心力を生み出し
運動の支点をつくる働きが働きがメインで
『関節運動時の動的な支持に作用する』
そして、
アウターマッスルは
『大きな力を生み出し関節を動かす』
という話をしたと思いますが、
肩関節においてアウターマッスルにあたる
三角筋はインナーマッスル(棘上筋)よりも
停止部を遠くにとる事で
モーメントアームを長くして
効率よく肩関節を動かしています。
このように
棘上筋の生み出す求心力=回転軸を安定させるインナーマッスルとしての作用
三角筋の生み出す関節を動かす力=大きな力を生み出す作用
関節を動かす時に、この二つが力が
絶妙なバランスで働くことで動いています。
これは肩でけではなく
股関節をはじめ体幹部や体の各所で
行われていることです。
どうでしょうか?
まだインナーマッスルだけを鍛えた方が良いと思いますか??
もちろんアウターマッスルだけでもダメですね。
じゃあどうしたら良いのか!
ここからは僕の経験による考え方なので
『そういう考え方もあるのね!』
と思っていてください。
僕は関節運動の主役はアウターマッスルだと思っています。
まずアウターマッスルありきで、
それに必要なだけのインナーマッスルがあるかどうか?
という考え方をしています。
『いやいやインナーがあるからこそ
アウターが活きるのだからインナーが主役でしょ!』
という方もおられると思いますが
それはそれで良いと思います。
結局は同じところを目指していることには変わりないので!